暖房器具のない部屋で寒さに震えながらこの文章を書いている。
2020年はそれ以前の数年間と同じように、クソのうちに過ぎ去った。これもひとえに、BTIやMOがクソだったからである。
株式市場に存在するタバコ株以外のあらゆる銘柄は上昇した。人類史上最大の爆上げ相場である。Twitterなどを覗くと、「今年も指数をアウトパフォームしました!」という歓喜の声で溢れている。
ワインとシャンパン、そしてギャル。資産2倍3倍は当たり前の世界。信じ難いことに、GE坊やはそのような興奮とはまったく無縁なクソポートフォリオを抱えて過ごしている。
BTIの 1 year performance はマイナス10.95%、MOはマイナス18.36%…。猿でも勝てる猿相場と呼ばれた2020年において、株を持っているだけでカネが減るという異空間に、GE坊やは嵌り込んでしまった。
もちろん、「GE坊や新10種」、「GE坊やネオ10種」を公開したことからも分かる通り、GE坊やの目にはどの銘柄がどのタイミングで上がるかが完璧に見えている。
だがしかし、BTIにつかまって身動きができない。極上のギャルを前にして、亀甲に縛られ、きつく猿轡を咬まされている状態といっていい。
目の前では酒池肉林の乱交が繰り広げられている。下半身が完全に勃起しているにもかかわらず、GE坊やは動くことも喋ることもできない。声にならぬ呻きを上げ、ただ涙が頬を伝う。
暗黒の冬。
既に両耳、そして両足指は霜焼けに赤く膨れあがっている。
BTIを利益確定したら酒でも飲んで祝おうと思ってから既に2年が経つ。スーパーの酒売り場でラフロイグを手にし、じっと見つめて棚に戻す。赤ワインを手にし、無言で棚に戻す。そんなことを、もう2年もやっている。
BTIが上がったらエアコンを買おう、そう考えているうちに、極寒の冬と灼熱の夏が何度も過ぎていった。
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