PCの前に座って、明滅する株価を見つめていた。
米国市場は、ほぼ全面高だ。
だが、ゼネラルエレクトリックは続落…、まるで断崖みたいになった株価チャートを見て、お腹がギュッとなる。
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潤んだ目でディスプレイを撫でまわしていたが、GEの株価がついに14ドルを割った瞬間、耐えられなくなり、急いでトイレに駆け込んだ。
アフターバーナーのようなクソをケツから噴射し、便器に座ったまま気違いのような声を出して泣き叫ぶ。
クソが、クソがよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
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みなさん、これが投資の現実だ。
無理やりぶち込まれた極太バイブと、1年以上にわたる無限の振動で、とっくにケツは完全破壊されている。
だが、一切手加減なし、果てしないお仕置きが続くのが株価の暴落なのだ。
夢遊病者のように部屋を彷徨い歩き、布団に崩れ落ち、小さく固まって、ぶるぶる震え、涙が頬を伝うのを感じながら、いつしか眠りに落ちていた。
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これは、夢のなのだろうか?
思えば、ビッグバンによって宇宙が誕生してから138億年。
私が生きているのも、GEの下落で泣き叫んでいるこの時間も、刹那の出来事に過ぎず、苦しみも永遠に続くものではない。
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泣こうが笑おうが、私の身体が土に還ればGEの株式は誰かに受け継がれ、いずれ太陽の膨張によって地球とともに消滅する運命にある。
であるならば、株価に一喜一憂することなく、いまこの瞬間、春めくお日様の光や、吹き抜ける風を楽しむことが重要だろう。
人も、世界も、株価の変動も、総て、夢まぼろし…。